「上手い人と同じ感度にしたのに、なぜか自分には合わない」——その原因は、腕の長さも、関節の可動域も、握力も、使っているマウスの重さも人によって違うからです。ロングケープの定理は、身体的・環境的なパラメータから逆算して、その人にとって理論上もっとも制御しやすい感度を求めるためのツールです。
FPS の感度設定でまず理解しておきたいのは、ゲーム内の感度数値そのものにはほとんど意味がない、ということです。VALORANT の 0.35 と Apex Legends の 0.35 は、まったく違う速さになります。比較可能な形にするために使われるのが次の 2 つの指標です。
マウスの DPI とインゲーム感度を掛け合わせた値です。eDPI = DPI × インゲーム感度 で求められます。800 DPI・感度 0.35 の人と、400 DPI・感度 0.70 の人は、どちらも eDPI 280 でまったく同じ速さになります。同じタイトルの中で感度を他人と比較するときは、必ずこの eDPI で比べる必要があります。ただし、タイトルが違えば同じ eDPI でも視点の回る速さは変わります(たとえば VALORANT の 0.4 と CS2 の 0.4 は、eDPI は同じでも CS2 のほうが約 3.18 分の 1 の速さです)。
ゲーム内で 360 度振り向くために、マウスを実際に何センチ動かす必要があるかを表した値です。eDPI が「速さの指標」なら、cm/360 は「身体の動作量そのもの」を表します。エイムは結局のところ腕と手首の運動なので、最終的にはこの cm/360 が身体に合っているかどうかが問題になります。ロングケープの定理が身体的パラメータを入力させるのは、この動作量を身体側から逆算するためです。
本ツールが入力を求める 5 つのパラメータは、それぞれ次の理屈で最適感度に影響します。
もっとも影響が大きいパラメータです。支点が身体の中心に近づくほど、同じ角度を動かしたときのマウスの移動距離が大きくなります。手首エイムは可動範囲が狭いぶん短い距離で振り向ける速い感度が必要で、肩エイムは大きく腕を動かせるため低い感度でも十分に振り向けます。本ツールでも、手首支点には大きめのプラス補正、肩支点にはマイナス補正がかかります。
身長は腕の長さと相関します。腕が長いほど同じ肩・肘の回転角に対してマウスが動く距離が伸びるため、低い感度でも同じ振り向き量を確保できます。逆に腕が短い場合は、可動範囲の不足を感度側で補う必要があります。
前腕の質量は、動き出しと停止の慣性に直結します。腕が太いほど微細な減速が効きにくく、狙った位置で止めるのが難しくなるため、わずかに感度を上げて動作量を減らしたほうが安定する傾向があります。逆に細い腕は微調整が効くため、低感度で精密に合わせる運用が向きます。
指先での微調整(マイクロアジャスト)がどれだけ利くかを表します。器用な人ほど高い感度でも止められるため、速い感度の恩恵を受けられます。器用さに自信がない場合は、感度を落として物理的な移動距離で精度を稼ぐほうが結果的に安定します。本ツールでもっとも補正幅が大きいパラメータのひとつです。
軽いマウスは初速が出やすく、少ない力で大きく動かせます。重いマウスは慣性が大きく、同じ感度でも「動かしづらい」と感じるため、感度側でわずかに補う必要があります。40g 台の超軽量マウスから 100g を超えるものまで、実際の操作感の差は無視できません。
各ゲームは、インゲーム感度の「1」が意味する角度がそれぞれ異なります。同じ振り向き量を得るために必要な数値は、たとえば次のように大きく変わります。
| タイトル | 感度系の特徴 |
|---|---|
| VALORANT | 本ツールの基準系。0.1 刻みの微細な調整が効き、eDPI がそのまま比較単位になる |
| CS2 | 診断の中身は VALORANT と同じ。CS2 の感度の単位(同じ速さで数値が約 3.18 倍)に直して表示する |
| Apex Legends | VALORANT 換算より数値が大きくなる。実測をもとにタイトル独自の補正を加える |
| Overwatch 2 / CoD | 1〜100 のスケール。VALORANT 系より一桁大きい数値になる |
| Fortnite | %表示。建築・編集を伴うため、純粋なエイム最適値よりやや高めが好まれる |
| Delta Force | 独自スケール。基本倍率を実測値ベースで調整 |
| PUBG | 1〜100 の対数的なスケール。広域索敵のため相対的に低感度が好まれる |
本ツールはまず「身体から導かれる基準 eDPI」を求め、そこにタイトルごとの単位変換とプレイスタイル補正を掛けて最終的な数値を出力します。したがって、同じ身体パラメータでもタイトルを切り替えれば、それぞれのゲームで体感的に等価な感度が表示されます。
本ツールの各補正係数は、固定値ではありません。利用者が入力した「実際に使っている感度」を統計的に集計し、身体パラメータと実使用感度の関係を回帰分析することで、係数そのものが定期的に更新されます。
ただし、少数の極端なデータでアルゴリズムが振り回されないように、次の安全装置を設けています。
感度診断の際に「現在のインゲーム感度」を入力していただくと、そのデータが次回以降の係数補正に反映されます。入力は任意ですが、協力いただけるほど全利用者にとっての精度が上がる設計です。
いいえ。感度診断そのものは登録不要・無料でご利用いただけます。登録が必要になるのは、診断結果や感度メモをマイページに保存する場合のみです。
プロ選手の感度は、その選手の身体・環境・プレイスタイルに最適化された値です。同じ数値が自分に合う保証はありません。本ツールは「他人の正解」ではなく「自分の身体から導いた基準点」を提示するためのものです。
大きく影響します。物理的にマウスを動かせる範囲が足りない場合、理論値がどれだけ低感度でも実戦では振り向けません。診断結果が現在よりかなり低感度になった場合は、まずデスクスペースが足りているかを確認してください。
できます。マイページの各ログから個別に削除できるほか、アカウントごとの削除も お問い合わせ窓口 から受け付けています。詳細は プライバシーポリシー をご覧ください。
最終更新日:2026年8月25日
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